昔のゲームの想い出 (番外編) [0008]
《私のアーケード筐体》
先月ハーネスの話を書いたので、今度は筐体の想い出話を書いてみようかと思います。

最初のうちはインストラクションカードを入れていましたが途中で飽きましたw
今はなぜか学生時代のPTAのパンフレットが入っています(爆)
先月ハーネスの話を書いたので、今度は筐体の想い出話を書いてみようかと思います。

最初のうちはインストラクションカードを入れていましたが途中で飽きましたw
今はなぜか学生時代のPTAのパンフレットが入っています(爆)
【筐体を買うキッカケ】
このブログで何度か書いたと思いますが、筐体を買うキッカケというのは、ゲームセンターで知り合ったY本くんに勧められた事によるもので、彼が両親と住んでいる自宅に(それも6畳2間の団地の4階に)ゲーム台を導入して、ドルアーガの塔とメタルソルジャーアイザックIIをプレーしているのを見て、「お、俺も筐体が欲しい…」となった事がキッカケでした。
そこでY本くんに筐体の事を色々と聴きながら、彼が購入したお店から商品一覧を取り寄せて検討を開始しました。
そこは小田原にあったお店で、私の住んでいた所からは比較的遠い場所だったので、通信販売で購入する事を決意しました。
当時(1986~1987年辺り)は17インチのモニターの筐体が一番値段が高い状況で、更に焼き付きの有無で5,000円~1万円と結構開きのあるグレード設定となっていました。このお陰で現物の筐体を見ないと結構バクチ状態になる…というものでした。
そんななか、2回目のカタログを取り寄せた時に、激安セールが開催されており、「20インチモニターの筐体が焼き付きありで、19,800円」という、当時の私にとって、ものすごくお買い得な筐体が売りに出されていました。
Y本くんの筐体は焼きつき無しの17インチで、3~3.5万円位の値段で購入していた感じだったので(ちょっとウロ覚え)、この値段からすると「こちらのモニターの方が大きいのに焼きつきがある位で30~50%のオフなんて、とても安い」と感じました。
OKI:「この値段って安すぎない? しかも17インチよりも大きいモニターなのに…」
Y本くん:「たしかにね。なんか裏でもあるのかなぁ。」
OKI:「う~ん。」
Y本くん:「でも17インチの方が、画面として一番見やすいよね。
大きいと一番端まで見辛いし、そーいう意味で安いんじゃない?」
OKI:「そーいう事なのかなぁ…」
などと、色々と議論を交しながら、結局はこれに基板も買う必要もあるし、且つイヤホン端子を付ける改造をオプションでつけないとならないという事で、この「20インチモニターの焼き付きあり」という筐体を買う事に決めました。
ステータスはこんな感じでした。
[ゲーム台のステータス]
筐体:SEGA製 (1983年製←後から知った)
モニター:20インチモニター 焼き付きあり
コントローラー:8方向レバー、2つボタン (セガ純正)
オプション:モノラルイヤホン端子付き改造
合計:19,800円(筐体) + 2,500円(オプション) = 22,300円
コイツに基板をつけました。
基板:ドルアーガの塔 (5,000~8,000円位だったかな)
(買った基板の値段はよく忘れます。定期的に思い出すのですが…(^^ゞ)
という感じでした。
【筐体が来た日】
通信販売で現金書留の注文を行い、あとは来るのを待つだけでした。当時は世間知らずなおバカなガキだったので、日付と時間の指定すらせずに、しかも親にも知らせずに注文をしましたw
そして、注文したら満足してしまったのか、筐体が来る事にワクワクもせずに、毎日ゲームセンターで夜まで遊んでいました。
ある日の夕方、お腹が減ったので家に帰ろうとゲームセンターを出たら、パラパラと雨が降り始めていたので、ダッシュで家に付くと、
「玄関に野晒しで筐体が置いてありました。
側には基板と思われるダンボールも。」
「マジかよー!!! こんな雨の中、クソ運送業者のヤロウ。ブッ殺してやるっ!!!」と怒りと同時に、雨曝しの筐体の状態の方にビビりながら、小雨が降る中、独りで筐体を動かそうとしましたが、余りの重さに殆んど自宅に搬入できません。
「ヤッベーな~…」と思っていた矢先に、ちょうど父親が帰宅してきて、「お前何やってんだ! これじゃ家に入れないから、二人で一気に運ぶぞ。」と言う感じで、とりあえず一階の自室へ運び込みました。
「オヤジ、悪いな。」と言うと、「お前コレ、ゲーム機か? 凄いもん買ったな。 高いのか?コレ?」という質問が始まりました。
OKI:「ん~、全部で3万位かな。」
父親:「そんなもんで買えんのか?
小遣いで買ったのか?
これはゲームセンターにあるアレか?
どーやって遊ぶんだ?」
OKI:「ゲームセンターにあるヤツだよ。ホラ、インベーダーとか、あーいうの。」
父親:「俺もできるのか?」
OKI:「オヤジにゃ、無理だな。」
とまぁ、アレコレ質問されました。
少ししたら母親もやってきて、「何これ?これはゲームなの?」という質問が。
OKI:「テレビゲームだよ。ファミコンみたいに遊べるんだよ。」
母親:「電気代は幾らするの?凄いんじゃないの?」
OKI:「いや、普通に遊んで1日3円とかだよ。」
母親:「それならいいけど…」
OKI:「オフクロには迷惑かけないよ。」
と両親に色々とフォローを入れました。
私の家庭はテレビゲームに対して非常に寛容な家だったので(基本的に放任主義)、この不思議なオブジェに対して殆んど拒絶反応はなく、その夜から普通に設定を行う事ができました。
母親:「はい、タオル。」
OKI:「サンキュー。オフクロ。」
何事もなかったようにタオルを渡され、ガラステーブルの筐体を拭き、金属の足も丁寧に拭きました。
母親:「昔、ゲームセンターで何人にも囲まれている姿を見たけど、
こんな物まで買うなんてねぇ~。」
と、ここで余談なのですが、以前(1983年)母親と一緒に買い物に出掛けて、母親が用事を済ませている間に私はゲームセンターで時間を潰すという事になり、母親が待合せ場所のゲームセンターに向ったら、凄い人集りができていたので、「何事か?」と思って、それを覗いたらその中心に自分の息子が居た(私がオプションに囲まれていた)という光景が衝撃的だったようで、それ以降いまだにコレを言ってきます。(ちなみにその頃のゲームは「パック&パル」等をやっていました)
先週も実家に行って基板をゴソゴソしていたら、久々にコレを言われて、「これは一生言われるのかなぁ~」と思いました。余談終り。
とりあえず雨の雫も拭ったので、ダンボールに入っていた「ドルアーガの塔」の基板をセット。ハーネスの知識等は、Y本くんから既に伝授されていたので、何も戸惑う事もなく手慣れたものでした。
電源を入れると初期化画面が出てタイトルが!
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
この時の感動は今でも忘れません。
「ほっ、本物だっ!
本物が今ここで動いている!!!」
とまぁ、しばらくは何度も60階に登りまくりました。「1分1階 de 1時間」の法則!
ちなみにこの日の「ゲーム筐体、雨の中野晒し置き事件」の時間帯、近所の何人もの人の目に止ってしまったらしく、近所の幼馴染みやオバサン達から、「ゲームセンターのゲームを買ったんだって?」と、しばらくの間、聴かれてしまいました。
【筐体内部の紹介】
ゲーム基板を扱った事の無い人には結構難しい扱いに感じるとは思いますが、ゲームをプレーする分にはそれほど大変な事ではありません。個人的にはファミコンを扱う感じとさほど変らないと思っています。
筐体のガラステーブルを開けるとこんな感じです。

画面が反転しているのは、この後で説明
[中央:モニター]
ナナオ製のモニターです。
4個所がビスで止められるようになっています。
ゲームによって縦画面、横画面があるので、持ち上げて回転させて運用します。
とても重いです。
ASOとゼビウスが焼き付いていますw
ASOの焼き付きは明い所では結構目立ちます。(こんな感じw)
しかし、ゲームは暗室でプレーするので全く気になりません。
[右側中央:電源部]
筐体内部にコンセントがあります。
そこからモニターとスイッチングレギュレータ(電源)等に電気を供給します。
[右側下:コイン投入口、サービススイッチ、イヤホン端子]
お金は100円が入るタイプです。…が、私は側のサービススイッチで
クレジットを入れてしまいます。(^^ゞ
イヤホン端子(ヘッドホン端子)は差すと、スピーカーから音を止める事ができます。
昼はスピーカーから音を出し、夜はイヤホンでヘッドホンをしてプレーしていました。
[左側中央:基板コネクタ]
基板を置くスペースと、基板のコネクタです。
JAMMAが確立する前の規格なので、36PINのコネクタとなっています。
[左側下:プレイヤーボタン、スピーカー]
1P, 2Pのボタンと、モノラルスピーカー1基です。
2P側は壁なので、間違って押さないようにしますw
(幼馴染のY田くんはコンティニューをする時に間違って押しまくりますw)
[下側:コントローラー]
8方向レバー(正確には4方向入力)の3つボタンです。
購入時は2ボタンでしたが、自前で増設しました。
更に筐体下部を開けるとこんな感じです。

中は結構空いています
[中央手前:電源ボタン]
写真だと分り辛いのですが、筐体の真下に電源ボタンがあります。
電源は筐体の下から手の入れてボタンを押します。
[中央手前左:画面反転スイッチ]
白いコンセントの左隣りにあるスイッチがソレで、
画面を180度回転させます。ゲームメーカーにより画面が180度
反転しているものがあるので、それを反転させます。
[左:基板収納スペース]
基板置き場です。結構いい加減に立てておきます。
[中央:モニター]
下手に触ると感電しちゃう所です。
[右側:モニター基板と調節ツマミ]
映像調整のツマミです。
水平同期、垂直同期、輝度、コントラスト、カラー変調等の調整ができます。
ここで重要なのは、調節ツマミと反転スイッチです。
ゲーム基板を取り替えて立ち上げると、大抵映像の状況が芳しくありません。
特に垂直同期と水平同期は狂っている状況になるので、調整ツマミで微調整します。
また、セガとナムコの基板は大抵映像表示が反転していたりするので、その場合は反転スイッチで画面を180度反転させます。

ちょっと大袈裟な状態ですが、ゲームを取り替えると、こーなっている場合もあります
映像が乱れている場合は、調節ツマミで調整します。
上の写真のように画面が反転している場合は、反転スイッチでこちら側に画面を向けます。

調整をバッチリ行い、画面も反転スイッチで反転!
とまぁ、筐体の内部はこのような感じです。
【ボタンを増設】
上述したように、購入した時はセガ純正の赤い2つボタンでした。
この赤いボタンというのは、この筐体をゲームセンターにてオンタイムで触った人はに分ると思うのですが、非常に押し辛く、この筐体で連射を行うゲームをプレーした人は、恐らく連射が大変だったと思います。
最初に購入したドルアーガの塔をプレーする分には大して気になりませんでしたが、その後に立て続けに購入した、「ブラックドラゴン」や「スターフォース」になると、連射がとても大変で、ラリオスやマジッカ、ジムダステギに至っては、「こんなんじゃ、ゲームにならん。」という状況に。
そこで、3つボタンのゲームを購入した時の事を考慮しつつ、連射のしやすいボタンに改造する事にしました。
コントローラーのパネルを分解し、ドリルで鉄板に穴を開け、東急ハンズで買ってきたボタンを追加しました。写真の青いボタンがソレになっています。(ちなみに私のパーソナルカラーは黒色と青色となっているので、青系のボタンを設置しました(^^))
【徐々に改造】
筐体を購入してから数年後、X68000を購入しました。このパソコン…いや、パーソナルワークステーションは、当時「究極のゲームマシン」の位置付けとされており、電波新聞社を筆頭に色々なアーケードゲームの移植や、オリジナルゲームの販売が行われていました。
このX68000の時期から少し話が遡るのですが、私はY本くんから「ドラゴンバスター」の基板を借りて遊んでおり、当時は15,000円という比較的高い金額設定だったため、購入に踏み切れていませんでした。「欲しい。」と思っても金額面で折り合いがつかず、しばらくしたら中古基板の市場から姿を消しました(一時的でしたが)。Y本くんとは進路の問題で疎遠となり、基板もとっくに返却していた状況でしたが、ついにこのX68000版のドラゴンバスターの登場です(1993)。キタコレ!状況に私は発売日にコレを購入。移植もバッチリで、普通にゲームをプレーする分には、まさに本物の「ドラゴンバスター」でした。 しかし、しかしです…
「なんか違う…」
そうです。やっぱり本物をゲームセンターでプレーして、更に自宅で本物をプレーしていると、X68000のコントローラー(というよりも、MSXのアタリ規格のコントローラーでしたがw)では、プレー感覚がかなり違います。
そこで、筐体とX68000を繋ぐ暴挙(?)に出ました。
筐体のモニター出力へのRGBケーブルを切ってコネクタ化し、X68000の入力と基板の入力を切り替えられるようにして、筐体の電源をつけるとX68000の映像が流れるようにしました。コントローラーもX68000のコントローラー入力ポート(D-SUB 9PIN)とゲーム筐体のコントローラーをコネクタで繋げられるように設定しました。これで入出力系は準備万端です。
筐体のモニターの出力は15KHzなので、X68000のローレゾモード(死語)で表示するようにドラゴンバスターを表示したところ、無事画面が表示されました。
「よしよし、これで簡単に兜割りができるぞ。(`ー´)ニヤニヤ」
という感じで、しばらくこれで遊びました。

ニヤニヤして構築したX68000 to ゲーム筐体
筐体の横から出ているケーブルがX68000と接続できるようになっています
次は連射装置の開発です。
適当に某書籍を買って、回路も読めない中、とりあえず連射装置を作りました。
テム・レイばりに大喜びの私は、
「これでジムダステギもクレオパトラも、
超浮遊要塞エグゼドエグゼス(プロトタイプじゃない方)も
滅多撃ちだぜ!」
とはしゃぎましたが、
「なんか違う…」
そうです。やっぱり本物に連射回路なんてあっちゃイカンのです。
「連射は自力で生みだしてこそ、カ・イ・カ・ン」
なのです。ですよね?名人!(なんてw)
…と、自分の美学がそうだと感じたので、結局は連射回路は取り外して、そのままどっか行ってしまいました。(別で購入したコントロールボックス、KICの連射装置らしきものは去年発掘しましたw)
そんな現在の私はピアノ撃ち使いです。たまにアル中撃ち…いや名人と同じ連射の撃ち方も使ったりもします。
◇ ◇ ◇
という感じで、色々な事を学びながら遊んだこの筐体は仕事が年々忙しくなり、1994~1995年位には完全に封印する事になりました。
しかし、昨年1月にこのブログを開始し、「昔のゲームの想い出」というカテゴリーで文章を書くにつれ、徐々にノスタルジーに浸り始めてしまい、更に昨年12月位に再び筐体や基板を発掘をしたところ、無事動作した事により、こうしてこのような記事を書く事になりました。
実はこの筐体のモニター、発掘してから一度死にかけていて、モニターにタテイチの現象が発生しています。このため、「もうモニターは長くは持たないかも…」とは思っていますが、これはこれで非常に想い出のある筐体なので、ガラクタになろうとも、修理で復活しようとも、とりあえず手元に置いておこうと思っています。
このところYahooオークションでモニター修理を行なってくれる方の出品を見かけているので(1円で落札し、その後は別途見積)、近場の方に出張依頼を出すのも一つの選択肢になると思っています。昔、私はモニターで軽い感電をした事があり、モニター等の電気系をいじる事にちょっと恐怖を覚えているので、素人としてはこの辺は触りたく無い部分になっています(^^;

故障して数日したら突如直りました。自然治癒ですw
しかし、気をつけて取り扱えば無問題。これからも安全に楽しく遊びましょう。(^^)
このブログで何度か書いたと思いますが、筐体を買うキッカケというのは、ゲームセンターで知り合ったY本くんに勧められた事によるもので、彼が両親と住んでいる自宅に(それも6畳2間の団地の4階に)ゲーム台を導入して、ドルアーガの塔とメタルソルジャーアイザックIIをプレーしているのを見て、「お、俺も筐体が欲しい…」となった事がキッカケでした。
そこでY本くんに筐体の事を色々と聴きながら、彼が購入したお店から商品一覧を取り寄せて検討を開始しました。
そこは小田原にあったお店で、私の住んでいた所からは比較的遠い場所だったので、通信販売で購入する事を決意しました。
当時(1986~1987年辺り)は17インチのモニターの筐体が一番値段が高い状況で、更に焼き付きの有無で5,000円~1万円と結構開きのあるグレード設定となっていました。このお陰で現物の筐体を見ないと結構バクチ状態になる…というものでした。
そんななか、2回目のカタログを取り寄せた時に、激安セールが開催されており、「20インチモニターの筐体が焼き付きありで、19,800円」という、当時の私にとって、ものすごくお買い得な筐体が売りに出されていました。
Y本くんの筐体は焼きつき無しの17インチで、3~3.5万円位の値段で購入していた感じだったので(ちょっとウロ覚え)、この値段からすると「こちらのモニターの方が大きいのに焼きつきがある位で30~50%のオフなんて、とても安い」と感じました。
OKI:「この値段って安すぎない? しかも17インチよりも大きいモニターなのに…」
Y本くん:「たしかにね。なんか裏でもあるのかなぁ。」
OKI:「う~ん。」
Y本くん:「でも17インチの方が、画面として一番見やすいよね。
大きいと一番端まで見辛いし、そーいう意味で安いんじゃない?」
OKI:「そーいう事なのかなぁ…」
などと、色々と議論を交しながら、結局はこれに基板も買う必要もあるし、且つイヤホン端子を付ける改造をオプションでつけないとならないという事で、この「20インチモニターの焼き付きあり」という筐体を買う事に決めました。
ステータスはこんな感じでした。
[ゲーム台のステータス]
筐体:SEGA製 (1983年製←後から知った)
モニター:20インチモニター 焼き付きあり
コントローラー:8方向レバー、2つボタン (セガ純正)
オプション:モノラルイヤホン端子付き改造
合計:19,800円(筐体) + 2,500円(オプション) = 22,300円
コイツに基板をつけました。
基板:ドルアーガの塔 (5,000~8,000円位だったかな)
(買った基板の値段はよく忘れます。定期的に思い出すのですが…(^^ゞ)
という感じでした。
【筐体が来た日】
通信販売で現金書留の注文を行い、あとは来るのを待つだけでした。当時は世間知らずなおバカなガキだったので、日付と時間の指定すらせずに、しかも親にも知らせずに注文をしましたw
そして、注文したら満足してしまったのか、筐体が来る事にワクワクもせずに、毎日ゲームセンターで夜まで遊んでいました。
ある日の夕方、お腹が減ったので家に帰ろうとゲームセンターを出たら、パラパラと雨が降り始めていたので、ダッシュで家に付くと、
側には基板と思われるダンボールも。」
「マジかよー!!! こんな雨の中、クソ運送業者のヤロウ。ブッ殺してやるっ!!!」と怒りと同時に、雨曝しの筐体の状態の方にビビりながら、小雨が降る中、独りで筐体を動かそうとしましたが、余りの重さに殆んど自宅に搬入できません。
「ヤッベーな~…」と思っていた矢先に、ちょうど父親が帰宅してきて、「お前何やってんだ! これじゃ家に入れないから、二人で一気に運ぶぞ。」と言う感じで、とりあえず一階の自室へ運び込みました。
「オヤジ、悪いな。」と言うと、「お前コレ、ゲーム機か? 凄いもん買ったな。 高いのか?コレ?」という質問が始まりました。
OKI:「ん~、全部で3万位かな。」
父親:「そんなもんで買えんのか?
小遣いで買ったのか?
これはゲームセンターにあるアレか?
どーやって遊ぶんだ?」
OKI:「ゲームセンターにあるヤツだよ。ホラ、インベーダーとか、あーいうの。」
父親:「俺もできるのか?」
OKI:「オヤジにゃ、無理だな。」
とまぁ、アレコレ質問されました。
少ししたら母親もやってきて、「何これ?これはゲームなの?」という質問が。
OKI:「テレビゲームだよ。ファミコンみたいに遊べるんだよ。」
母親:「電気代は幾らするの?凄いんじゃないの?」
OKI:「いや、普通に遊んで1日3円とかだよ。」
母親:「それならいいけど…」
OKI:「オフクロには迷惑かけないよ。」
と両親に色々とフォローを入れました。
私の家庭はテレビゲームに対して非常に寛容な家だったので(基本的に放任主義)、この不思議なオブジェに対して殆んど拒絶反応はなく、その夜から普通に設定を行う事ができました。
母親:「はい、タオル。」
OKI:「サンキュー。オフクロ。」
何事もなかったようにタオルを渡され、ガラステーブルの筐体を拭き、金属の足も丁寧に拭きました。
母親:「昔、ゲームセンターで何人にも囲まれている姿を見たけど、
こんな物まで買うなんてねぇ~。」
と、ここで余談なのですが、以前(1983年)母親と一緒に買い物に出掛けて、母親が用事を済ませている間に私はゲームセンターで時間を潰すという事になり、母親が待合せ場所のゲームセンターに向ったら、凄い人集りができていたので、「何事か?」と思って、それを覗いたらその中心に自分の息子が居た(私がオプションに囲まれていた)という光景が衝撃的だったようで、それ以降いまだにコレを言ってきます。(ちなみにその頃のゲームは「パック&パル」等をやっていました)
先週も実家に行って基板をゴソゴソしていたら、久々にコレを言われて、「これは一生言われるのかなぁ~」と思いました。余談終り。
とりあえず雨の雫も拭ったので、ダンボールに入っていた「ドルアーガの塔」の基板をセット。ハーネスの知識等は、Y本くんから既に伝授されていたので、何も戸惑う事もなく手慣れたものでした。
電源を入れると初期化画面が出てタイトルが!
この時の感動は今でも忘れません。
本物が今ここで動いている!!!」
とまぁ、しばらくは何度も60階に登りまくりました。「1分1階 de 1時間」の法則!
ちなみにこの日の「ゲーム筐体、雨の中野晒し置き事件」の時間帯、近所の何人もの人の目に止ってしまったらしく、近所の幼馴染みやオバサン達から、「ゲームセンターのゲームを買ったんだって?」と、しばらくの間、聴かれてしまいました。
【筐体内部の紹介】
ゲーム基板を扱った事の無い人には結構難しい扱いに感じるとは思いますが、ゲームをプレーする分にはそれほど大変な事ではありません。個人的にはファミコンを扱う感じとさほど変らないと思っています。
筐体のガラステーブルを開けるとこんな感じです。

画面が反転しているのは、この後で説明
[中央:モニター]
ナナオ製のモニターです。
4個所がビスで止められるようになっています。
ゲームによって縦画面、横画面があるので、持ち上げて回転させて運用します。
とても重いです。
ASOとゼビウスが焼き付いていますw
ASOの焼き付きは明い所では結構目立ちます。(こんな感じw)
しかし、ゲームは暗室でプレーするので全く気になりません。
[右側中央:電源部]
筐体内部にコンセントがあります。
そこからモニターとスイッチングレギュレータ(電源)等に電気を供給します。
[右側下:コイン投入口、サービススイッチ、イヤホン端子]
お金は100円が入るタイプです。…が、私は側のサービススイッチで
クレジットを入れてしまいます。(^^ゞ
イヤホン端子(ヘッドホン端子)は差すと、スピーカーから音を止める事ができます。
昼はスピーカーから音を出し、夜はイヤホンでヘッドホンをしてプレーしていました。
[左側中央:基板コネクタ]
基板を置くスペースと、基板のコネクタです。
JAMMAが確立する前の規格なので、36PINのコネクタとなっています。
[左側下:プレイヤーボタン、スピーカー]
1P, 2Pのボタンと、モノラルスピーカー1基です。
2P側は壁なので、間違って押さないようにしますw
(幼馴染のY田くんはコンティニューをする時に間違って押しまくりますw)
[下側:コントローラー]
8方向レバー(正確には4方向入力)の3つボタンです。
購入時は2ボタンでしたが、自前で増設しました。
更に筐体下部を開けるとこんな感じです。

中は結構空いています
[中央手前:電源ボタン]
写真だと分り辛いのですが、筐体の真下に電源ボタンがあります。
電源は筐体の下から手の入れてボタンを押します。
[中央手前左:画面反転スイッチ]
白いコンセントの左隣りにあるスイッチがソレで、
画面を180度回転させます。ゲームメーカーにより画面が180度
反転しているものがあるので、それを反転させます。
[左:基板収納スペース]
基板置き場です。結構いい加減に立てておきます。
[中央:モニター]
下手に触ると感電しちゃう所です。
[右側:モニター基板と調節ツマミ]
映像調整のツマミです。
水平同期、垂直同期、輝度、コントラスト、カラー変調等の調整ができます。
ここで重要なのは、調節ツマミと反転スイッチです。
ゲーム基板を取り替えて立ち上げると、大抵映像の状況が芳しくありません。
特に垂直同期と水平同期は狂っている状況になるので、調整ツマミで微調整します。
また、セガとナムコの基板は大抵映像表示が反転していたりするので、その場合は反転スイッチで画面を180度反転させます。

ちょっと大袈裟な状態ですが、ゲームを取り替えると、こーなっている場合もあります
映像が乱れている場合は、調節ツマミで調整します。
上の写真のように画面が反転している場合は、反転スイッチでこちら側に画面を向けます。

調整をバッチリ行い、画面も反転スイッチで反転!
とまぁ、筐体の内部はこのような感じです。
【ボタンを増設】
上述したように、購入した時はセガ純正の赤い2つボタンでした。
この赤いボタンというのは、この筐体をゲームセンターにてオンタイムで触った人はに分ると思うのですが、非常に押し辛く、この筐体で連射を行うゲームをプレーした人は、恐らく連射が大変だったと思います。
最初に購入したドルアーガの塔をプレーする分には大して気になりませんでしたが、その後に立て続けに購入した、「ブラックドラゴン」や「スターフォース」になると、連射がとても大変で、ラリオスやマジッカ、ジムダステギに至っては、「こんなんじゃ、ゲームにならん。」という状況に。
そこで、3つボタンのゲームを購入した時の事を考慮しつつ、連射のしやすいボタンに改造する事にしました。
コントローラーのパネルを分解し、ドリルで鉄板に穴を開け、東急ハンズで買ってきたボタンを追加しました。写真の青いボタンがソレになっています。(ちなみに私のパーソナルカラーは黒色と青色となっているので、青系のボタンを設置しました(^^))
【徐々に改造】
筐体を購入してから数年後、X68000を購入しました。このパソコン…いや、パーソナルワークステーションは、当時「究極のゲームマシン」の位置付けとされており、電波新聞社を筆頭に色々なアーケードゲームの移植や、オリジナルゲームの販売が行われていました。
このX68000の時期から少し話が遡るのですが、私はY本くんから「ドラゴンバスター」の基板を借りて遊んでおり、当時は15,000円という比較的高い金額設定だったため、購入に踏み切れていませんでした。「欲しい。」と思っても金額面で折り合いがつかず、しばらくしたら中古基板の市場から姿を消しました(一時的でしたが)。Y本くんとは進路の問題で疎遠となり、基板もとっくに返却していた状況でしたが、ついにこのX68000版のドラゴンバスターの登場です(1993)。キタコレ!状況に私は発売日にコレを購入。移植もバッチリで、普通にゲームをプレーする分には、まさに本物の「ドラゴンバスター」でした。 しかし、しかしです…
そうです。やっぱり本物をゲームセンターでプレーして、更に自宅で本物をプレーしていると、X68000のコントローラー(というよりも、MSXのアタリ規格のコントローラーでしたがw)では、プレー感覚がかなり違います。
そこで、筐体とX68000を繋ぐ暴挙(?)に出ました。
筐体のモニター出力へのRGBケーブルを切ってコネクタ化し、X68000の入力と基板の入力を切り替えられるようにして、筐体の電源をつけるとX68000の映像が流れるようにしました。コントローラーもX68000のコントローラー入力ポート(D-SUB 9PIN)とゲーム筐体のコントローラーをコネクタで繋げられるように設定しました。これで入出力系は準備万端です。
筐体のモニターの出力は15KHzなので、X68000のローレゾモード(死語)で表示するようにドラゴンバスターを表示したところ、無事画面が表示されました。
という感じで、しばらくこれで遊びました。

ニヤニヤして構築したX68000 to ゲーム筐体
筐体の横から出ているケーブルがX68000と接続できるようになっています
次は連射装置の開発です。
適当に某書籍を買って、回路も読めない中、とりあえず連射装置を作りました。
テム・レイばりに大喜びの私は、
「これでジムダステギもクレオパトラも、
超浮遊要塞エグゼドエグゼス(プロトタイプじゃない方)も
滅多撃ちだぜ!」
とはしゃぎましたが、
そうです。やっぱり本物に連射回路なんてあっちゃイカンのです。
なのです。ですよね?名人!(なんてw)
…と、自分の美学がそうだと感じたので、結局は連射回路は取り外して、そのままどっか行ってしまいました。(別で購入したコントロールボックス、KICの連射装置らしきものは去年発掘しましたw)
そんな現在の私はピアノ撃ち使いです。たまにアル中撃ち…いや名人と同じ連射の撃ち方も使ったりもします。
という感じで、色々な事を学びながら遊んだこの筐体は仕事が年々忙しくなり、1994~1995年位には完全に封印する事になりました。
しかし、昨年1月にこのブログを開始し、「昔のゲームの想い出」というカテゴリーで文章を書くにつれ、徐々にノスタルジーに浸り始めてしまい、更に昨年12月位に再び筐体や基板を発掘をしたところ、無事動作した事により、こうしてこのような記事を書く事になりました。
実はこの筐体のモニター、発掘してから一度死にかけていて、モニターにタテイチの現象が発生しています。このため、「もうモニターは長くは持たないかも…」とは思っていますが、これはこれで非常に想い出のある筐体なので、ガラクタになろうとも、修理で復活しようとも、とりあえず手元に置いておこうと思っています。
このところYahooオークションでモニター修理を行なってくれる方の出品を見かけているので(1円で落札し、その後は別途見積)、近場の方に出張依頼を出すのも一つの選択肢になると思っています。昔、私はモニターで軽い感電をした事があり、モニター等の電気系をいじる事にちょっと恐怖を覚えているので、素人としてはこの辺は触りたく無い部分になっています(^^;

故障して数日したら突如直りました。自然治癒ですw
しかし、気をつけて取り扱えば無問題。これからも安全に楽しく遊びましょう。(^^)
コメント
私はコスリ派でした
お仕事お疲れさまです~
OKI@今日は一日中買い出しに行ってました。
Karu_gamoさんの仕事はクリエイティブなお仕事ですから、行き詰まると聴くと、凄く大変に感じてしまいます。Fight!です。(^^)
そしてタイトーのボタン、赤い平べったいヤツ!
私もアレでは、コスリ専門でした。タイトーの直営店なのにスターフォースが入っていて、それでコスリを友人から教わりました。(ブログによく出てくるY本くんが、このタイトーの赤ボタンのコスリ撃ちがとてもカッコ良かったんです)
コスリ撃ちって、おおよそ2種類あるんですよね。指を揃えて(グーの状態)で爪の腹で撃つタイプと、指を広げて(パーの状態)爪を立てて撃つタイプ。私は前者でした。
次にナムコ筐体の黄色いボタンはコスれませんでしたよねー。ボタン自体も端が直角でしたしw
更に昔にはレバーとボタンの位置が逆だったりしていたので、私は腕をクロスしてプレーしていたりしましたw (ラリーXとか)
そして任天堂筐体…骨折www
確かに、あれはエベレスト級に盛り上ったボタンでしたね。
しかもボタン周辺まで盛り上がってましたw
あれはまさにボタンの王様。King of buttonでしたね。
そして… Karu_gamoさんも筐体持ってたんですか!
あの時の会話でその話題って出てなかったようなw
(ゲーセンの店員やってたという話までは覚えていますが)
今度色々と話しましょう!つか、Karu_gamoさんの基板の話を聴きたいです。
そして五反田の店にトップスはありますが、もしかしたら時代的にキョーワインターナショナル(KIC)かもしれませんね。
実は私、ソコでコントロールボックスを買いましたw
1990年辺りの話です…
コントロールボックスにはあんまり想い出はないのですが、そのうち、ちょっとだけ書いてみようかな…
という事で、GW中にこちらは休んでしまって申し訳ありませんが、マスターアップができたら、ゆっくり休養されてください。そして来月の会合を楽しみにしています~。
Karu_gamoさんの仕事はクリエイティブなお仕事ですから、行き詰まると聴くと、凄く大変に感じてしまいます。Fight!です。(^^)
そしてタイトーのボタン、赤い平べったいヤツ!
私もアレでは、コスリ専門でした。タイトーの直営店なのにスターフォースが入っていて、それでコスリを友人から教わりました。(ブログによく出てくるY本くんが、このタイトーの赤ボタンのコスリ撃ちがとてもカッコ良かったんです)
コスリ撃ちって、おおよそ2種類あるんですよね。指を揃えて(グーの状態)で爪の腹で撃つタイプと、指を広げて(パーの状態)爪を立てて撃つタイプ。私は前者でした。
次にナムコ筐体の黄色いボタンはコスれませんでしたよねー。ボタン自体も端が直角でしたしw
更に昔にはレバーとボタンの位置が逆だったりしていたので、私は腕をクロスしてプレーしていたりしましたw (ラリーXとか)
そして任天堂筐体…骨折www
確かに、あれはエベレスト級に盛り上ったボタンでしたね。
しかもボタン周辺まで盛り上がってましたw
あれはまさにボタンの王様。King of buttonでしたね。
そして… Karu_gamoさんも筐体持ってたんですか!
あの時の会話でその話題って出てなかったようなw
(ゲーセンの店員やってたという話までは覚えていますが)
今度色々と話しましょう!つか、Karu_gamoさんの基板の話を聴きたいです。
そして五反田の店にトップスはありますが、もしかしたら時代的にキョーワインターナショナル(KIC)かもしれませんね。
実は私、ソコでコントロールボックスを買いましたw
1990年辺りの話です…
コントロールボックスにはあんまり想い出はないのですが、そのうち、ちょっとだけ書いてみようかな…
という事で、GW中にこちらは休んでしまって申し訳ありませんが、マスターアップができたら、ゆっくり休養されてください。そして来月の会合を楽しみにしています~。
No title
ばんわ~。そうそう! キョーワです!
今はもうないのかな…。
コスリ連射は私の場合『チョキ』ですねwwww広げた人差し指と中指の爪でガシュガシュやります。
今はもうないのかな…。
コスリ連射は私の場合『チョキ』ですねwwww広げた人差し指と中指の爪でガシュガシュやります。
キョーワインターナショナルは…
現在は閉店しているみたいですね。うっ…
コスリはチョキでしたかー。つまり開き系ですね。(^^)
私はグー。つまり閉じ系だったので、爪は無事でした。
しかし、ゲームセンターから帰宅すると、爪がツヤツヤでした。
コスリで爪に磨きがかかってましたw
コスリはチョキでしたかー。つまり開き系ですね。(^^)
私はグー。つまり閉じ系だったので、爪は無事でした。
しかし、ゲームセンターから帰宅すると、爪がツヤツヤでした。
コスリで爪に磨きがかかってましたw
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連射はコスリがメインでしたね~。今はだいぶ直りましたが、以前は右手の人差し指の爪が変形してましたwwww
タイトーゲーセンでのプレイが多かったので、ボタンは背が低くてカチカチなるタイプが好きでした。アレはコスるのにちょうど良いのです。ナムコとかは背が高くて軽く出血ですね。任天堂VS筐体なんてもってのほかwwww骨折しますwwwww
筐体は私も持ってましたが、部屋が狭かったのでバラしてましたね。結局、邪魔すぎるのでコントロールボックスにしました。五反田にあるソレ系で有名な店…なんでしたっけ…?トップスじゃなくて…。う~ん10年以上前なので忘れましたwwww