昔のゲームの想い出 (番外編) [0006]
《ゲーメストのオフ会に参加した想い出》
先日昔の雑誌を発掘した事を書きましたが、その中でゲーメストを読みかえしていたら、ふと「ゲーメストのオフ会に参加した時の事」を想い出しました。
私は生まれてこの方、「オフ会」というものには一度しか行った事がなく(正確には二回かもしれません。文末に書きます)、このゲーメストのオフ会というものが、初めての参加となりました。
という事で、覚えているうちにどんなオフ会だったのかを想い出しながら書いてみようと思います。
先日昔の雑誌を発掘した事を書きましたが、その中でゲーメストを読みかえしていたら、ふと「ゲーメストのオフ会に参加した時の事」を想い出しました。
私は生まれてこの方、「オフ会」というものには一度しか行った事がなく(正確には二回かもしれません。文末に書きます)、このゲーメストのオフ会というものが、初めての参加となりました。
という事で、覚えているうちにどんなオフ会だったのかを想い出しながら書いてみようと思います。
【事の始まり】
時は1987年。キッカケはY田くんが「ねぇ、OKIくん、『ゲーメストの茶話会』というものに行こうと思うんだけど、一緒に行かない? F田くんともう一人、OKIくんの知らない人と4人で行きたいんだけど。」という誘いからのものでした。
OKI:「何? Y田。そんなのに応募するの? ていうか、それってどんな会なんだよ?」
Y田:「なんか集ってゲームの話をするみたいだよ。」
OKI:「へぇ~。どれくらい集るの?」
Y田:「わからない。」
OKI:「そーなんだ。じゃぁ、ちょっと行ってみるか…」
と、どんな会合なのか分らないまま、Y田くんに応募してもらい、とりあえず行く事になりました。
【プレイシティキャロット巣鴨店に集合】
当日の開催は夕方、集合場所は「キャロット巣鴨店」という事で、夕方よりも15:00位(だったかな)に巣鴨駅に行きました。
巣鴨は私にとって生れて初めて降り立つ地で、当時から「おばあちゃんの原宿」と言われていただけに、ご年輩方がウジャウジャいました。
(ちなみに現時点の私が巣鴨に行ったのは、この時の一回だけだったりしますw)
キャロット巣鴨店はベーシックマガジンなどで「ハイスコアラーの聖地」とまで謳われた所で、初めて入店した時は変なオーラを感じたのを覚えています。
なんでしょう…いままで片田舎で育った人間が、新宿のネオン街を初めて歩いた…というか、今迄感じた事のないピリピリとした…しかしワクワク感のある、不思議なものを感じました。
置いてあったゲームは、源平討魔伝、ダライアス、沙羅曼蛇(ってよく見ると、この時初めて見た"ライフフォース"でしたがw)等々…と私の住んでいる周辺のゲームセンターにあるものばかりなのですが、何か別のゲームに見えました。
何かが違う… そうです。まずはハイスコアが違うのです。桁が。
「なんじゃこりゃ? なんでこんなスコアになるんだ?」と、あまりハイスコアに興味のない私でも目を疑います。
どれもカンストやカンストに近いスコアになっていたりしました。
そして、プレーしている人の手捌きや、プレースタイルが普段ゲームセンターで見かけているプレイヤーの挙動とは明らかに違うのです。
当時は結構苦労してクリアしていた源平討魔伝の平景清をまるで自分の分身のように裁き、三首の龍をいともたやすく倒しているプレイヤーや、敵弾が画面一杯になって処理落ちしているライフフォースを片手操作しながらギャラリーと雑談しているプレイヤーなど、「大道芸人なんじゃねーか?」と思わせる「大人達(今でいうおっきなお友達)」が、一杯いました。
「(こ、こんな所でゲームをプレーしたら、かなり恥かしいかも…)」と、別に誰かに対抗している訳でもないのですが、田舎者にはプレーするのもおこがましい…とさえ思わせる空間に、ビクビクしながらも「折角来たんだし…」と、集合時間も近くなってきたので、まだ新製品となっていたR-TYPEをプレーしました。
そして私が周りに目もくれずに真剣に最終面をプレーしている時に「ゲーメストの集りに来られた方~!移動しますので、お店を出てください~!」との呼び声に「ハッ。」とボンバーマンの敵が死んだ時のような状態になりながら周りを見渡すと、ギャラリーが10数人いてかなり驚きました。
「お、俺のプレーは、ここでも、つ、通用した…」とちょっとホッとした気持ちになりました。
慌てて席を立ち、ゲームを中断すると「なんだよ~。クリア画面見れないよ~」と誰かに言われたのが、ちょっと嬉しい想い出だったり。(^^)
R-TYPEはリリースされて間もなかったので、まだ後半ステージを見た事がない人が多かったのが幸いだったと思います。
恐らくもう数日とかしたら、この店では恐ろしい程のスコアやら、2周クリアが常識となっていたのだろうな…と思いました。
恐ろしいクオリティを持ったお店… それが巣鴨キャロット!
【いざ会場へ】
4人の仲間(このうち1人はY田くんの友人で、この日初めての顔合せ。以降"U田くん"とします)と共に会場に行くと、100人はいるような参加人数。「こんなに集る会合だったんだ…スッゲーなぁ~」とあっけに取られていると、主催者側の方から「今日のオフ会には、チーム編成のゲーム大会があるので、くじ引きを引いて座席を決めます。同じ座席の人達がチームになって、一緒に楽しんでください。」という連絡が。
「えぇ~!これじゃ、Y田やF田くんと一緒になれないじゃん! 大丈夫か、この会合…」と思いつつも、半ば諦めモードでくじを引く事に…
結局、Y田くんやF田くん、U田くんでさえ一緒になれず、お座敷形式の会場に20数組用意されているテーブルに各々が散った形で、座る事になりました。「あっれ~、Y田はどこの席にいるんだ? F田くんですら、パッと見では分らんなぁ~。もう独りで来た会として、参加しよう…」という感じで、一緒になったチームの人と挨拶をしました。
【私のチーム】
私のチームは4人となり、私を含め以下のメンバーとなりました。
Aさん(男):
色黒で短髪の小さい人。すごく爽やか風で、ゲームをやるように見えない人でした。
ここでは"黒さん"としておきましょう。
Bさん(女):
色白で小柄なメガネをかけた人でした。
外見はスタイル込みで普通だったと記憶していますが、今なら確実に腐女子系ですw
ここでは"姉さん"としておきましょう。
Cさん(男):
もの大人しい、存在感の無い人でした。
ここでは"影さん"としておきましょう。
黒さんはファミコンでゲームを知ったというゲーム好きで、私と同じくゲーム好きの仲間数人と来たとの事でした。このチーム編成には不満がないようで、「こうして友達ができる事がいい」と言っていました。このチームではリーダーっぽい感じになりました。
姉さんは、この茶話会に参加した紅一点(だったと思う)で、最初に会場に入った時に、なんか目に止りました。何名かの男子と話していたのを見てはいたので、「彼氏と来たのかな?」と思ったのですが、同じチームになるとは思っていませんでした。なぜゲームが好きなのかは聴きませんでした。
影さんとは会話をした記憶が一切ありません。(横一列のテーブルの席でお互い両端だったからかもしれません)殆んど黒さんと姉さんとだけ会話をしたので、記憶の中では確かいたハズ…って感じです。
まず最初に自己紹介として、住んでいる場所と年齢を話す事になったのですが、黒さんと、姉さんが私よりも数個年上で、二人が同じ年だったので、「こんな席で、なんかナメられたら困る」と思ってしまい(^^ゞ、私も彼らの年齢に詐称しました(爆)
「3人同じ年なんだねぇ~」と姉さんに言われましたが、結構後ろめたかったです…
今考えると、なんて馬鹿な発言をしてしまったのだろう…って感じです。
ちなみに影さんの年齢は覚えてないですw
【開催プログラム】
開催プログラムは特に説明されなかったのですが、以下の内容を開催しました。
1.S.S.T.BANDのメンバーの人(だと思う)の生演奏。
2.タイトー社員からの最新ゲーム紹介。
3.ゲーム大会:ゼスチャークイズ。
4.ゲーム大会:イントロクイズ。
もしかしたら、ゲーム大会の前にもう少しイベントがあったかも知れませんが、ちょっと覚えていません…(^^ゞ
【S.S.T.BANDの生演奏】
キーボード担当の人が、アウトラン(PASSING BREEZE)、エンデューロレーサー(のステージBGM)などをノリノリで弾いてくれました。
この手のゲームミュージックを生演奏(ってもキーボードだけですが)で聴くのは初めてだったので、とても感動しました。
この頃のセガの曲は名曲揃いだったので、本当に聞き惚れました。
この時は普通に「キーボード上手いなぁ~」という感じの印象でしたが、何年も後になって「あれはHiro師匠だったのか…」と、当時の自分の無知を呪いたいです。
【タイトー社員からの最新ゲーム紹介】
この時は分っていませんでしたが、故・三辻富貴朗さん(だと思う)が新作を発表するという事で、「バブルボブルの次の新作をここで発表します~」ということで、「レインボーアイランド」のゲーム発表をしてくれました。
ただでさえ大人気で且つ面数が多かったバブルボブルだけに、「今度はどんなゲームになるんだろう…しかも虹を使うなんて…」と、ちょっとワクワクしました。
今こうして文章にしてみると、後に恐らく仕事で関係したと思われるF田くんが、ここの会場でこの人の近くにいたのも変な運命を感じます。
【ゼスチャークイズ】
ここからがチーム対抗のゲーム大会となり、主催者側の人達が音頭を取って、クイズを出すという催しになりました。
クイズ方式は早押しとかではなく、各チームに解答用紙が配られ、一つのクイズが終る度に主催者側がこの解答を確認するといったものでした。
ポイントの高いチームはベスト3まで豪華賞品が出るという事で、「ゲーメストなだけに、ゲームグッズとかなのかなぁ~」と思いつつも、これだけのチームがあるので、自分には無関係のように思いながらゼスチャークイズが始まりました。
このクイズは「主催者側の人がゼスチャーをするので、それが何のゲームタイトルであるかを当てる」といったもので、10個位のゼスチャー…というか痛いコント(失礼w)をしており、会場が大爆笑で盛り上りました。
私が一番記憶に残っているのが、主催者側の人がジャンプをしながら体を左右に一生懸命振りながら、「65ゴールド!65ゴールド!」としきりに叫んでいた…というもので、「まぁ、ゲーム好きには、これがなんのゲームか分らない訳がない…」というものでした。
このゼスチャーは比較的この時期にリリースされたものが多かったお陰で解答率も高く、ポイントは各チーム足並み揃えた感じになっていました。
【イントロクイズ】
次はいよいよ本番…というような感じで、ゲームの曲からタイトルを当てるイントロクイズが始まりました。これはアーケードゲーム限定のものとなり、当てるのはゼスチャー同様にタイトルだけではあるもの、曲はゲーム中にスポットで流れるものだったりする上に、後半は曲の内容を「マニアレベルに設定した」というような事を言って始まりました。
最初の方は、グラディウスやリブルラブルのBGMやゼビウスのネームエントリーの曲だったりと、レコードやテープでリリースされているようなものが多かったので、周りも「これ、分る~」という感じで、正解していました。私も黒さんや姉さんレベルが知っている物という事もあって、ただうなずく程度で、「テレビとかで流れてたもんねぇ~」という感じでチームの解答を任せていました。
しかし、10問を過ぎた辺りで徐々に難易度が上ってきている事が分り(この時代{87'}でのレトロゲームのイントロが問題として出され始めてきた)、周りも「ん?なんだこのイントロ?」とかザワザワしてきたので、私が黒さんと姉さんに「これは○○○だよ。」と言うようになってきました…
「OKIくん、詳しいねぇ!」と黒さんに言われつつも、「いや、ただゲーセンに入り浸っていただけだよ。」と、なんだか分からないフォローをしていた中、徐々にイントロも引っ掛け問題とか出始めてきて、マニア以外をふるいにかけてくるような問題が流れてきました。
「あっ、これダライアスだっ!」…と、各チームがまるで協力するかのように、声を出して話しあっています(って、それ不正じゃんw)。
「あれっ? でも、なんか音の感じが違うね…」という話し声が聴こえてきます。この時の私は、この曲を聴いて身震いがしました。「な、なぜ、こんな曲までクイズに出せるんだ…」
…そうです。この曲は、後に「CAPTAIN NEO」で有名となる「ダライアスの曲の原曲(?)」である、「メタルソルジャーアイザックII」のタイトル曲(もしくは隠しフィーチャーを出現させた時に鳴る曲 >> って超マニアw)…
この曲はレコード化されておらず、Y本くんが深夜ゲームセンターを貸しきって録音してくれたものを、F田くんとメタルテープで何度も聴いていた曲だっただけに、「この曲を直録した人間が、このクイズに提供している…ゴクリ…」という事に、ゾクゾクしました。私は姉さんに「これは『メタルソルジャーアイザック』というのが答えだよ。」と周りに聴こえないように伝え、解答を待ちました。
司会者の人が「これは皆さん分らないと思いますが、実は引っ掛け問題です。多分、みんな『ダライアス』って書いちゃったかもなぁ~。答えは『メタルソルジャーアイザックII』です~」という解説に会場も、「えぇ~。何それ~。」みたいになっているなか、私の答えを確認しにきた、主催者の人が、
「あれっ!このチームだけ分ってるよ!すごいなぁ~!」
と言ってきて、ちょっと嬉しい気持ちになった直後。
「…ん? あ~、でもコレ、"II"と書いてないから、間違いだなぁ~。」
と。
一瞬、胸ぐら掴んで「オマエは、"I"のタイトルでもコレが鳴ってないと、断言できんだろうなぁ~!」となりそうでしたが、素直に負けを認めて大人しくしました…が、今でもこの屈辱は忘れられません。アギギ…
その後はキレてヤケになっていたのか、私が先頭に立って殆んどのイントロ当てをやってのけ、気がついたら周りが驚く程のマニアっぷりになっていました。(少し周りに引かれた…)
そして、またもやマニアなイントロが…「こ、これは大富豪(世田企画w…いや、オルカ?)… こんなものまで流れるなんて、ゲーメストの連中はどんだけのコアなんだよ。」と思いつつも、周りはチーム同士で話あっても答えは出る訳もなく、「OKIくん、この答えは何!?」と、黒さんや姉さんに急かされつつも、「だ、大富豪…だと思う。」 そして、正解になりました。
そしてクイズ大会が終わり集計が行われた結果、私のチームは3位となっており、2位との差は1ポイントになっていました。
「あ、あのアイザックの件さえなければ、タイだったのか…」と、歯をギリギリさせながらも、「まぁ、景品なんかいらないからいいや…」と思いながら、姉さんに「2位になれなくて残念だったけど、スゴイ結果になったよねぇ~。OKIくん凄いよ。殆んどOKIくんの解答で、この結果になったんだし。」と言われたので、怒りが鎮まりました。
そして「ハイ、これあげる。これで機嫌直して。」とクイズ中に彼女が落書きしていた、とても上手な「アテナのイラスト」を渡されて、ちょっとなぐさめられました。
(しかし、このイラストを帰りに捨てちゃったのは、ここだけの内緒の話です(爆))
ちなみに、賞品の1位がMSX、2位がゲームミュージック(テープだったかな…)、3位がゲームポスターとチラシとなっていました。贈呈の時に1位の人と司会者の人が友達のように話をしており、「あれれ?」と思いながら、会話の内容を聴いていると、「まるで一緒に開催した」っぽい話題になっており、「なんだよ、八百長かよ!」と呆れた想い出があったりします。私は3位ポスターなどを貰っても、殆んど持っているものばかりだったので、黒さんに「これ、俺はいらないからあげるよ。」と半ば押し付けのようにあげましたw
【オフ会終了】
オフ会が終了して、Y田くんたちと合流しようと人混みをかきわけながら彼等を探していると、Y田くんとU田くんがいるのを見付けました。
OKI:「どーだった。そっちのチームは?」
Y田:「いや、みんな大人しくて、つまらなかった。」
U田:「うちも…」
OKI:「え~、そうだったの? うちの方はかなり盛り上がったけど…」
U田:「そーなんだ。いいなぁ~。」
OKI:「あっ、そーいえば、F田くんは? まだ見付からない?」
Y田:「それが、F田くんは『つまらない』といって、会が終った直後に怒って帰っちゃった…」
OKI:「えぇ~!そんな事になってたの!?
なんだよ~。チームによって、ウケがバラバラだなぁ~」
と話していると、私の背中を叩く人がいました。 黒さんです。
黒さん:「OKIくん、これから飲みに行かない?
実はOKIくんの話をしたら、一緒に来た仲間がOKIくんの話を聴きたいって
話になってさ~。OKIくんクイズ大会で凄かったじゃない。
アレ、結構話題になってんだよね。」
OKI:「えぇ~!そうなの!…う~ん、どうしようかな…」
と、チラっとY田くん達を見たら、(´・ω・`)としていたので、私は決めました。
OKI:「ゴメン黒くん。実はこれから友人と帰らないといけないんだ。」
黒さん:「そっかー。なら、仕方ないね!またどこかで!」
OKI:「うん、またどこかで!」
という感じで、Y田くんの友情を取って帰宅しました。やっぱり私には鉄の掟があるようです。
(あと、年齢詐称がバレるのも恐かったしw)
【その後に思った事】
オフ会主催者側が「クイズ大会にてチームバランスが崩れると考えた『くじ引きでのチーム編成』」だとは思いますが、私のようにゲームを通じて、知らない人との楽しい一時が過せた人もいる反面、引込み事案な人には見知らぬ人とのセッションというのは、かなりキツイオフ会になったと思います。(特にゲームの情報が聴けると参加したF田くんは、知らない人とクイズ大会に参加させられるなんて夢にも思わなかった事でしょう)
私にとって、このような会合は現時点までこの会一回のみの参加なので、オフ会というものに対してあまり突っ込んだ話が出来ませんが、「このような事に配慮するのが主催者側の努めでもあるのだな。」と勉強させてもらいました。
なにはともあれ、同じ趣味を持った人と集って会合をするのは、結構楽しいものだと知った想い出でした。
「出来レースは参加者が分らない所でやってもらえると良い」というのも含めて良い想い出です。
そして2009年 1月、ネットを通じて知り合ったKaru_gamoさんとオフ会(ってもサシですが)をやって、同じ趣味を持つ、同じ世代の人と会って話しをするというのは、やっぱり楽しいと再認識しました。
これからも色々な人とオフラインで会って行きたいと思います。
時は1987年。キッカケはY田くんが「ねぇ、OKIくん、『ゲーメストの茶話会』というものに行こうと思うんだけど、一緒に行かない? F田くんともう一人、OKIくんの知らない人と4人で行きたいんだけど。」という誘いからのものでした。
OKI:「何? Y田。そんなのに応募するの? ていうか、それってどんな会なんだよ?」
Y田:「なんか集ってゲームの話をするみたいだよ。」
OKI:「へぇ~。どれくらい集るの?」
Y田:「わからない。」
OKI:「そーなんだ。じゃぁ、ちょっと行ってみるか…」
と、どんな会合なのか分らないまま、Y田くんに応募してもらい、とりあえず行く事になりました。
【プレイシティキャロット巣鴨店に集合】
当日の開催は夕方、集合場所は「キャロット巣鴨店」という事で、夕方よりも15:00位(だったかな)に巣鴨駅に行きました。
巣鴨は私にとって生れて初めて降り立つ地で、当時から「おばあちゃんの原宿」と言われていただけに、ご年輩方がウジャウジャいました。
(ちなみに現時点の私が巣鴨に行ったのは、この時の一回だけだったりしますw)
キャロット巣鴨店はベーシックマガジンなどで「ハイスコアラーの聖地」とまで謳われた所で、初めて入店した時は変なオーラを感じたのを覚えています。
なんでしょう…いままで片田舎で育った人間が、新宿のネオン街を初めて歩いた…というか、今迄感じた事のないピリピリとした…しかしワクワク感のある、不思議なものを感じました。
置いてあったゲームは、源平討魔伝、ダライアス、沙羅曼蛇(ってよく見ると、この時初めて見た"ライフフォース"でしたがw)等々…と私の住んでいる周辺のゲームセンターにあるものばかりなのですが、何か別のゲームに見えました。
何かが違う… そうです。まずはハイスコアが違うのです。桁が。
「なんじゃこりゃ? なんでこんなスコアになるんだ?」と、あまりハイスコアに興味のない私でも目を疑います。
どれもカンストやカンストに近いスコアになっていたりしました。
そして、プレーしている人の手捌きや、プレースタイルが普段ゲームセンターで見かけているプレイヤーの挙動とは明らかに違うのです。
当時は結構苦労してクリアしていた源平討魔伝の平景清をまるで自分の分身のように裁き、三首の龍をいともたやすく倒しているプレイヤーや、敵弾が画面一杯になって処理落ちしているライフフォースを片手操作しながらギャラリーと雑談しているプレイヤーなど、「大道芸人なんじゃねーか?」と思わせる「大人達(今でいうおっきなお友達)」が、一杯いました。
「(こ、こんな所でゲームをプレーしたら、かなり恥かしいかも…)」と、別に誰かに対抗している訳でもないのですが、田舎者にはプレーするのもおこがましい…とさえ思わせる空間に、ビクビクしながらも「折角来たんだし…」と、集合時間も近くなってきたので、まだ新製品となっていたR-TYPEをプレーしました。
そして私が周りに目もくれずに真剣に最終面をプレーしている時に「ゲーメストの集りに来られた方~!移動しますので、お店を出てください~!」との呼び声に「ハッ。」とボンバーマンの敵が死んだ時のような状態になりながら周りを見渡すと、ギャラリーが10数人いてかなり驚きました。
「お、俺のプレーは、ここでも、つ、通用した…」とちょっとホッとした気持ちになりました。
慌てて席を立ち、ゲームを中断すると「なんだよ~。クリア画面見れないよ~」と誰かに言われたのが、ちょっと嬉しい想い出だったり。(^^)
R-TYPEはリリースされて間もなかったので、まだ後半ステージを見た事がない人が多かったのが幸いだったと思います。
恐らくもう数日とかしたら、この店では恐ろしい程のスコアやら、2周クリアが常識となっていたのだろうな…と思いました。
恐ろしいクオリティを持ったお店… それが巣鴨キャロット!
【いざ会場へ】
4人の仲間(このうち1人はY田くんの友人で、この日初めての顔合せ。以降"U田くん"とします)と共に会場に行くと、100人はいるような参加人数。「こんなに集る会合だったんだ…スッゲーなぁ~」とあっけに取られていると、主催者側の方から「今日のオフ会には、チーム編成のゲーム大会があるので、くじ引きを引いて座席を決めます。同じ座席の人達がチームになって、一緒に楽しんでください。」という連絡が。
「えぇ~!これじゃ、Y田やF田くんと一緒になれないじゃん! 大丈夫か、この会合…」と思いつつも、半ば諦めモードでくじを引く事に…
結局、Y田くんやF田くん、U田くんでさえ一緒になれず、お座敷形式の会場に20数組用意されているテーブルに各々が散った形で、座る事になりました。「あっれ~、Y田はどこの席にいるんだ? F田くんですら、パッと見では分らんなぁ~。もう独りで来た会として、参加しよう…」という感じで、一緒になったチームの人と挨拶をしました。
【私のチーム】
私のチームは4人となり、私を含め以下のメンバーとなりました。
Aさん(男):
色黒で短髪の小さい人。すごく爽やか風で、ゲームをやるように見えない人でした。
ここでは"黒さん"としておきましょう。
Bさん(女):
色白で小柄なメガネをかけた人でした。
外見はスタイル込みで普通だったと記憶していますが、今なら確実に腐女子系ですw
ここでは"姉さん"としておきましょう。
Cさん(男):
もの大人しい、存在感の無い人でした。
ここでは"影さん"としておきましょう。
黒さんはファミコンでゲームを知ったというゲーム好きで、私と同じくゲーム好きの仲間数人と来たとの事でした。このチーム編成には不満がないようで、「こうして友達ができる事がいい」と言っていました。このチームではリーダーっぽい感じになりました。
姉さんは、この茶話会に参加した紅一点(だったと思う)で、最初に会場に入った時に、なんか目に止りました。何名かの男子と話していたのを見てはいたので、「彼氏と来たのかな?」と思ったのですが、同じチームになるとは思っていませんでした。なぜゲームが好きなのかは聴きませんでした。
影さんとは会話をした記憶が一切ありません。(横一列のテーブルの席でお互い両端だったからかもしれません)殆んど黒さんと姉さんとだけ会話をしたので、記憶の中では確かいたハズ…って感じです。
まず最初に自己紹介として、住んでいる場所と年齢を話す事になったのですが、黒さんと、姉さんが私よりも数個年上で、二人が同じ年だったので、「こんな席で、なんかナメられたら困る」と思ってしまい(^^ゞ、私も彼らの年齢に詐称しました(爆)
「3人同じ年なんだねぇ~」と姉さんに言われましたが、結構後ろめたかったです…
今考えると、なんて馬鹿な発言をしてしまったのだろう…って感じです。
ちなみに影さんの年齢は覚えてないですw
【開催プログラム】
開催プログラムは特に説明されなかったのですが、以下の内容を開催しました。
1.S.S.T.BANDのメンバーの人(だと思う)の生演奏。
2.タイトー社員からの最新ゲーム紹介。
3.ゲーム大会:ゼスチャークイズ。
4.ゲーム大会:イントロクイズ。
もしかしたら、ゲーム大会の前にもう少しイベントがあったかも知れませんが、ちょっと覚えていません…(^^ゞ
【S.S.T.BANDの生演奏】
キーボード担当の人が、アウトラン(PASSING BREEZE)、エンデューロレーサー(のステージBGM)などをノリノリで弾いてくれました。
この手のゲームミュージックを生演奏(ってもキーボードだけですが)で聴くのは初めてだったので、とても感動しました。
この頃のセガの曲は名曲揃いだったので、本当に聞き惚れました。
この時は普通に「キーボード上手いなぁ~」という感じの印象でしたが、何年も後になって「あれはHiro師匠だったのか…」と、当時の自分の無知を呪いたいです。
【タイトー社員からの最新ゲーム紹介】
この時は分っていませんでしたが、故・三辻富貴朗さん(だと思う)が新作を発表するという事で、「バブルボブルの次の新作をここで発表します~」ということで、「レインボーアイランド」のゲーム発表をしてくれました。
ただでさえ大人気で且つ面数が多かったバブルボブルだけに、「今度はどんなゲームになるんだろう…しかも虹を使うなんて…」と、ちょっとワクワクしました。
今こうして文章にしてみると、後に恐らく仕事で関係したと思われるF田くんが、ここの会場でこの人の近くにいたのも変な運命を感じます。
【ゼスチャークイズ】
ここからがチーム対抗のゲーム大会となり、主催者側の人達が音頭を取って、クイズを出すという催しになりました。
クイズ方式は早押しとかではなく、各チームに解答用紙が配られ、一つのクイズが終る度に主催者側がこの解答を確認するといったものでした。
ポイントの高いチームはベスト3まで豪華賞品が出るという事で、「ゲーメストなだけに、ゲームグッズとかなのかなぁ~」と思いつつも、これだけのチームがあるので、自分には無関係のように思いながらゼスチャークイズが始まりました。
このクイズは「主催者側の人がゼスチャーをするので、それが何のゲームタイトルであるかを当てる」といったもので、10個位のゼスチャー…というか痛いコント(失礼w)をしており、会場が大爆笑で盛り上りました。
私が一番記憶に残っているのが、主催者側の人がジャンプをしながら体を左右に一生懸命振りながら、「65ゴールド!65ゴールド!」としきりに叫んでいた…というもので、「まぁ、ゲーム好きには、これがなんのゲームか分らない訳がない…」というものでした。
このゼスチャーは比較的この時期にリリースされたものが多かったお陰で解答率も高く、ポイントは各チーム足並み揃えた感じになっていました。
【イントロクイズ】
次はいよいよ本番…というような感じで、ゲームの曲からタイトルを当てるイントロクイズが始まりました。これはアーケードゲーム限定のものとなり、当てるのはゼスチャー同様にタイトルだけではあるもの、曲はゲーム中にスポットで流れるものだったりする上に、後半は曲の内容を「マニアレベルに設定した」というような事を言って始まりました。
最初の方は、グラディウスやリブルラブルのBGMやゼビウスのネームエントリーの曲だったりと、レコードやテープでリリースされているようなものが多かったので、周りも「これ、分る~」という感じで、正解していました。私も黒さんや姉さんレベルが知っている物という事もあって、ただうなずく程度で、「テレビとかで流れてたもんねぇ~」という感じでチームの解答を任せていました。
しかし、10問を過ぎた辺りで徐々に難易度が上ってきている事が分り(この時代{87'}でのレトロゲームのイントロが問題として出され始めてきた)、周りも「ん?なんだこのイントロ?」とかザワザワしてきたので、私が黒さんと姉さんに「これは○○○だよ。」と言うようになってきました…
「OKIくん、詳しいねぇ!」と黒さんに言われつつも、「いや、ただゲーセンに入り浸っていただけだよ。」と、なんだか分からないフォローをしていた中、徐々にイントロも引っ掛け問題とか出始めてきて、マニア以外をふるいにかけてくるような問題が流れてきました。
「あっ、これダライアスだっ!」…と、各チームがまるで協力するかのように、声を出して話しあっています(って、それ不正じゃんw)。
「あれっ? でも、なんか音の感じが違うね…」という話し声が聴こえてきます。この時の私は、この曲を聴いて身震いがしました。「な、なぜ、こんな曲までクイズに出せるんだ…」
…そうです。この曲は、後に「CAPTAIN NEO」で有名となる「ダライアスの曲の原曲(?)」である、「メタルソルジャーアイザックII」のタイトル曲(もしくは隠しフィーチャーを出現させた時に鳴る曲 >> って超マニアw)…
この曲はレコード化されておらず、Y本くんが深夜ゲームセンターを貸しきって録音してくれたものを、F田くんとメタルテープで何度も聴いていた曲だっただけに、「この曲を直録した人間が、このクイズに提供している…ゴクリ…」という事に、ゾクゾクしました。私は姉さんに「これは『メタルソルジャーアイザック』というのが答えだよ。」と周りに聴こえないように伝え、解答を待ちました。
司会者の人が「これは皆さん分らないと思いますが、実は引っ掛け問題です。多分、みんな『ダライアス』って書いちゃったかもなぁ~。答えは『メタルソルジャーアイザックII』です~」という解説に会場も、「えぇ~。何それ~。」みたいになっているなか、私の答えを確認しにきた、主催者の人が、
「あれっ!このチームだけ分ってるよ!すごいなぁ~!」
と言ってきて、ちょっと嬉しい気持ちになった直後。
「…ん? あ~、でもコレ、"II"と書いてないから、間違いだなぁ~。」
と。
一瞬、胸ぐら掴んで「オマエは、"I"のタイトルでもコレが鳴ってないと、断言できんだろうなぁ~!」となりそうでしたが、素直に負けを認めて大人しくしました…が、今でもこの屈辱は忘れられません。アギギ…
その後はキレてヤケになっていたのか、私が先頭に立って殆んどのイントロ当てをやってのけ、気がついたら周りが驚く程のマニアっぷりになっていました。(少し周りに引かれた…)
そして、またもやマニアなイントロが…「こ、これは大富豪(世田企画w…いや、オルカ?)… こんなものまで流れるなんて、ゲーメストの連中はどんだけのコアなんだよ。」と思いつつも、周りはチーム同士で話あっても答えは出る訳もなく、「OKIくん、この答えは何!?」と、黒さんや姉さんに急かされつつも、「だ、大富豪…だと思う。」 そして、正解になりました。
そしてクイズ大会が終わり集計が行われた結果、私のチームは3位となっており、2位との差は1ポイントになっていました。
「あ、あのアイザックの件さえなければ、タイだったのか…」と、歯をギリギリさせながらも、「まぁ、景品なんかいらないからいいや…」と思いながら、姉さんに「2位になれなくて残念だったけど、スゴイ結果になったよねぇ~。OKIくん凄いよ。殆んどOKIくんの解答で、この結果になったんだし。」と言われたので、怒りが鎮まりました。
そして「ハイ、これあげる。これで機嫌直して。」とクイズ中に彼女が落書きしていた、とても上手な「アテナのイラスト」を渡されて、ちょっとなぐさめられました。
(しかし、このイラストを帰りに捨てちゃったのは、ここだけの内緒の話です(爆))
ちなみに、賞品の1位がMSX、2位がゲームミュージック(テープだったかな…)、3位がゲームポスターとチラシとなっていました。贈呈の時に1位の人と司会者の人が友達のように話をしており、「あれれ?」と思いながら、会話の内容を聴いていると、「まるで一緒に開催した」っぽい話題になっており、「なんだよ、八百長かよ!」と呆れた想い出があったりします。私は3位ポスターなどを貰っても、殆んど持っているものばかりだったので、黒さんに「これ、俺はいらないからあげるよ。」と半ば押し付けのようにあげましたw
【オフ会終了】
オフ会が終了して、Y田くんたちと合流しようと人混みをかきわけながら彼等を探していると、Y田くんとU田くんがいるのを見付けました。
OKI:「どーだった。そっちのチームは?」
Y田:「いや、みんな大人しくて、つまらなかった。」
U田:「うちも…」
OKI:「え~、そうだったの? うちの方はかなり盛り上がったけど…」
U田:「そーなんだ。いいなぁ~。」
OKI:「あっ、そーいえば、F田くんは? まだ見付からない?」
Y田:「それが、F田くんは『つまらない』といって、会が終った直後に怒って帰っちゃった…」
OKI:「えぇ~!そんな事になってたの!?
なんだよ~。チームによって、ウケがバラバラだなぁ~」
と話していると、私の背中を叩く人がいました。 黒さんです。
黒さん:「OKIくん、これから飲みに行かない?
実はOKIくんの話をしたら、一緒に来た仲間がOKIくんの話を聴きたいって
話になってさ~。OKIくんクイズ大会で凄かったじゃない。
アレ、結構話題になってんだよね。」
OKI:「えぇ~!そうなの!…う~ん、どうしようかな…」
と、チラっとY田くん達を見たら、(´・ω・`)としていたので、私は決めました。
OKI:「ゴメン黒くん。実はこれから友人と帰らないといけないんだ。」
黒さん:「そっかー。なら、仕方ないね!またどこかで!」
OKI:「うん、またどこかで!」
という感じで、Y田くんの友情を取って帰宅しました。やっぱり私には鉄の掟があるようです。
(あと、年齢詐称がバレるのも恐かったしw)
【その後に思った事】
オフ会主催者側が「クイズ大会にてチームバランスが崩れると考えた『くじ引きでのチーム編成』」だとは思いますが、私のようにゲームを通じて、知らない人との楽しい一時が過せた人もいる反面、引込み事案な人には見知らぬ人とのセッションというのは、かなりキツイオフ会になったと思います。(特にゲームの情報が聴けると参加したF田くんは、知らない人とクイズ大会に参加させられるなんて夢にも思わなかった事でしょう)
私にとって、このような会合は現時点までこの会一回のみの参加なので、オフ会というものに対してあまり突っ込んだ話が出来ませんが、「このような事に配慮するのが主催者側の努めでもあるのだな。」と勉強させてもらいました。
なにはともあれ、同じ趣味を持った人と集って会合をするのは、結構楽しいものだと知った想い出でした。
「出来レースは参加者が分らない所でやってもらえると良い」というのも含めて良い想い出です。
そして2009年 1月、ネットを通じて知り合ったKaru_gamoさんとオフ会(ってもサシですが)をやって、同じ趣味を持つ、同じ世代の人と会って話しをするというのは、やっぱり楽しいと再認識しました。
これからも色々な人とオフラインで会って行きたいと思います。
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