昔のゲームの想い出 [0045] 「シャロム」 [コナミ] [1987] [MSX]
《ゲーム史に残せる最強の大バグがっ!》
先日友人と「イスラエル製のネットワーク機器に問題があって(ry」という話題になって、「ヘブライ語で書かれている(ry」という会話から、「シャロム」を思い出しました。

シャロムは魔城伝説の3作目の作品となり、アドベンチャーゲームとなっています(ちなみに1作目は「魔城伝説」でシューティング、2作目は「魔城伝説II ガリウスの迷宮」でアクションとなっています)。しかし、シャロムはただのアドベンチャーゲームとは違い、アクション、シューティング、パズル等のミニゲームがシナリオ中に散りばめられているので、総合的にはアクションアドベンチャーという感じとなり、色々な要素をゴチャ混ぜにした感も強いゲームとなります。
そして特に肝心なアドベンチャー部分の謎解きが非常に難解であるので、私は危なく途中でゲームプレーを投げそうにもなりました。
ちなみに「シャロム(シャローム)」は「ヘブライ語で"挨拶"」という説明が「シャロム」のマニュアル冒頭に書いてあり、私はこれを雑学として覚えました。(^^)
このゲームには、「驚きの衝撃」、「下ネタの笑い」、「悲しみの衝撃」、そして「ラストの感動」…と、私にとって様々な想い出を残してくれた名作(迷作?)となっています。
ということで、想い出をツラツラと書いてみます。
【驚きの衝撃】
このゲームに「リセット地方」と呼ばれる所があって、ここにある穴を条件を満さずに入ると「突然MSXのリセットがかかる」という恐しいフィーチャーがあり、何も知らないでプレーすると、まず引っかかるという罠となります。これを食らった時は驚きと同時にTVの前で呆然としてしまいました。
そして「MSXってソフトでリセットできるんだ~」という事を知りました。
そして、同様に驚かす表現が他にもあり、静かなBGMで人から情報を得ている際に話しの最中に急に驚かすように「ジャーン!」と恐怖のBGMが始まったりします。一緒にプレーしていた友人が後に卒倒していた程です。このような表現は「うまいなぁ~」と思いました。
【下ネタの笑い】
このゲームは下品な発言や表現が多々あり、当時は「こんな設定アリなの?」みたいに感じました。
特に印象に残っているのは、男と女の人魚を会わせるイベントというのがあり、彼らのいる湖には名前が付いており、男の人魚のいる湖が「オトコ湖(こ)」、そして女の人魚のいる湖が「オンナ湖(こ)」…ではなく、「オーマンの湖(みずうみ)」というネーミングが付いていました。(これは雑誌でネタにもなっていました)
それを見た時には「えっ、こんなのアリなんだ…」と少し笑ってしまいました。

マニュアルにも…

雑誌を発掘しました! Beep 1988年 2月号ですw

鋭い指摘が…w
【悲しみの衝撃】
これは今回のサブタイトルにも挙げた内容なのですが、私の中ではトラウマになっている事件です。
私はこのソフトをラオックスの閉店ワゴンセールで叩き売り状態だったものを2000円以下で購入したのですが(これは前振りです)、このゲームを進めているうちに、このゲームのフィーチャーシナリオである、「一度セーブしないと先に進めない」という個所で、この時は攻略を知らずに行き詰まり(というか行き詰まるのが攻略)、小一時間程でサジを投げて、パスワードを記録し(このパスワードがもの凄く長い)、一度プレーを止めました。
数時間してから、「さて、再開するか。」と思い、控えていたパスワードを入力して始めたところ…
「あれ? 持ち物が全てなくなっている…」
という状況になっており、「なんだなんだ?」という状態になりました。
最初は"シナリオ的に誰かに持って行かれるというフラグか何か"と思ったのですが、この行き詰まる個所は、進められる所が殆んどないため、行動できることが限られており、ここも小一時間程ウロウロして手詰りになり、その日はプレーを諦めました。
次の日に「もしかして、パスワードの入力ミスで、チェックサムが通ってしまった?」と思い、パスワードを丹念に入力しましたが、ゲームが再開しても、状況は同じ… 「アレレー?」ということで、それでは「パスワードの書き間違えで、書き間違えたパスワードがたまたまチェックサムが通ってしまった…」と思い、その少し前に書きとめておいたパスワードでゲーム進行を戻して、再び同じフィーチャーを実施、行き詰まり箇所で、パスワードを書きとめました。この際100文字以上あるパスワードを何回も見直して、パスした後にリセットを行い、同じく再開したところ…
「やはり、持ち物が全てなくなっている…」
こうなると、ボトムアップで不具合の個所を探って行くしかないと思い、ここのフィーチャーに来るまでの行動に不備があって、ステータスがおかしくなり、パスワードが正しく発行されない…と思うようになり、数パターン行動を変更して、この「一度ゲームを終了させるフィーチャー」の場所に来てはパスワードを入手したところ、
「やはり、持ち物が全てなくなっている…」 x5
みたいな事になりました。orz (この間、2週間位、トライしました…)
こうなるとROMを疑うしかなくなり、「もしかして、ワゴンセールで売っていたのは、ブッ壊れていたカセットだった!?」と思うようになり、「しかし、店はもう閉店してしまったので、クレームがつけられない…」となり、ドン底気分になっていたところ、
「このゲームにはパスワード以外にも後2種類の保存方法がある…」
ということに望みをかけて、データレコーダーを持っている幼馴染(レイドックの彼w)の家にシャロムを持って、プレーしに行きました。
(私はディスクはおろか、データレコーダーも持っていなかったのです。テープレコーダーの代用はこれ以前の過去に悲しい想い出があったので、生涯使わないと決めていたりします)
そこで事情を説明し、1からプレーを付きあってもらい、テープレコーダーで試したところ…
「と、通った… 橋がかかった…」
…そうなのです。これはインターネットでの情報が盛んになってから確信したのですが、これは「バグ」のようなのです。
「テープレコーダー」、「ディスク」、もしくは「コナミのゲームを10倍楽しむカートリッジ」でセーブをしないとクリアができないゲームなのです。このお陰で当時の私は「シャロムは貧乏人にはクリアさせないゲーム」と言っていました。
現時点の私は先にも後にも、これ程「ヤラレた」ソフトはありませんでした。何せ「カセットのデフォルトの状態ではクリアができない」のですから…
【ラストの感動】
とまぁ、上ではかなりの酷評になってしまったものの、この糞フィーチャーを越えてから、ゲームはサクサクと進み、いよいよラストに入ろうとした辺りで、シナリオ上かなり泣ける展開になってきて、ゲームなどでこの方ホロリと来た事がなかった私なのですが、危なく泣きそうになりました(といっても残念ながら泣けませんでしたが(^^;)。
ラスボスとの戦い直前による、勇ましいBGM(これがまた初代魔城伝説のBGMだからファンなら感動ものです)でテンションを一気に上げてから、その直後に一気に文面とBGMが切ないものに変り、x-1負の係数テンションをかけて泣きに落す所は、正直感動以外のなにものでもないと思いました。
(最初はフザけている感じのシナリオから徐々にマジメなシナリオになり、最後に泣かせる…という遷移は非常にシームレスな感じに受け取れました)
この流れがなければ、このゲームはただのフザけただけの魔城伝説の名を汚したゲームだったのではないか…とすら個人的には思いました。
◇ ◇ ◇
結局、私にとってシャロムは上述の事件により佳作という見解になってしまっているのですが、ゲームとしては非常に良くできたゲームとは思っています。
しかし、「開発者はプレイヤーの立場になって作っていたのかは疑問符が付いてしまうなぁ…」とも思うところが多々あり、「当時としては非常に実験的なソフト、ある意味、豪気というか、ドラスティックなソフトだなぁ」とも思います。
先日友人と「イスラエル製のネットワーク機器に問題があって(ry」という話題になって、「ヘブライ語で書かれている(ry」という会話から、「シャロム」を思い出しました。

シャロムは魔城伝説の3作目の作品となり、アドベンチャーゲームとなっています(ちなみに1作目は「魔城伝説」でシューティング、2作目は「魔城伝説II ガリウスの迷宮」でアクションとなっています)。しかし、シャロムはただのアドベンチャーゲームとは違い、アクション、シューティング、パズル等のミニゲームがシナリオ中に散りばめられているので、総合的にはアクションアドベンチャーという感じとなり、色々な要素をゴチャ混ぜにした感も強いゲームとなります。
そして特に肝心なアドベンチャー部分の謎解きが非常に難解であるので、私は危なく途中でゲームプレーを投げそうにもなりました。
ちなみに「シャロム(シャローム)」は「ヘブライ語で"挨拶"」という説明が「シャロム」のマニュアル冒頭に書いてあり、私はこれを雑学として覚えました。(^^)
このゲームには、「驚きの衝撃」、「下ネタの笑い」、「悲しみの衝撃」、そして「ラストの感動」…と、私にとって様々な想い出を残してくれた名作(迷作?)となっています。
ということで、想い出をツラツラと書いてみます。
【驚きの衝撃】
このゲームに「リセット地方」と呼ばれる所があって、ここにある穴を条件を満さずに入ると「突然MSXのリセットがかかる」という恐しいフィーチャーがあり、何も知らないでプレーすると、まず引っかかるという罠となります。これを食らった時は驚きと同時にTVの前で呆然としてしまいました。
そして「MSXってソフトでリセットできるんだ~」という事を知りました。
そして、同様に驚かす表現が他にもあり、静かなBGMで人から情報を得ている際に話しの最中に急に驚かすように「ジャーン!」と恐怖のBGMが始まったりします。一緒にプレーしていた友人が後に卒倒していた程です。このような表現は「うまいなぁ~」と思いました。
【下ネタの笑い】
このゲームは下品な発言や表現が多々あり、当時は「こんな設定アリなの?」みたいに感じました。
特に印象に残っているのは、男と女の人魚を会わせるイベントというのがあり、彼らのいる湖には名前が付いており、男の人魚のいる湖が「オトコ湖(こ)」、そして女の人魚のいる湖が「オンナ湖(こ)」…ではなく、「オーマンの湖(みずうみ)」というネーミングが付いていました。(これは雑誌でネタにもなっていました)
それを見た時には「えっ、こんなのアリなんだ…」と少し笑ってしまいました。

マニュアルにも…

雑誌を発掘しました! Beep 1988年 2月号ですw

鋭い指摘が…w
【悲しみの衝撃】
これは今回のサブタイトルにも挙げた内容なのですが、私の中ではトラウマになっている事件です。
私はこのソフトをラオックスの閉店ワゴンセールで叩き売り状態だったものを2000円以下で購入したのですが(これは前振りです)、このゲームを進めているうちに、このゲームのフィーチャーシナリオである、「一度セーブしないと先に進めない」という個所で、この時は攻略を知らずに行き詰まり(というか行き詰まるのが攻略)、小一時間程でサジを投げて、パスワードを記録し(このパスワードがもの凄く長い)、一度プレーを止めました。
数時間してから、「さて、再開するか。」と思い、控えていたパスワードを入力して始めたところ…
「あれ? 持ち物が全てなくなっている…」
という状況になっており、「なんだなんだ?」という状態になりました。
最初は"シナリオ的に誰かに持って行かれるというフラグか何か"と思ったのですが、この行き詰まる個所は、進められる所が殆んどないため、行動できることが限られており、ここも小一時間程ウロウロして手詰りになり、その日はプレーを諦めました。
次の日に「もしかして、パスワードの入力ミスで、チェックサムが通ってしまった?」と思い、パスワードを丹念に入力しましたが、ゲームが再開しても、状況は同じ… 「アレレー?」ということで、それでは「パスワードの書き間違えで、書き間違えたパスワードがたまたまチェックサムが通ってしまった…」と思い、その少し前に書きとめておいたパスワードでゲーム進行を戻して、再び同じフィーチャーを実施、行き詰まり箇所で、パスワードを書きとめました。この際100文字以上あるパスワードを何回も見直して、パスした後にリセットを行い、同じく再開したところ…
「やはり、持ち物が全てなくなっている…」
こうなると、ボトムアップで不具合の個所を探って行くしかないと思い、ここのフィーチャーに来るまでの行動に不備があって、ステータスがおかしくなり、パスワードが正しく発行されない…と思うようになり、数パターン行動を変更して、この「一度ゲームを終了させるフィーチャー」の場所に来てはパスワードを入手したところ、
「やはり、持ち物が全てなくなっている…」 x5
みたいな事になりました。orz (この間、2週間位、トライしました…)
こうなるとROMを疑うしかなくなり、「もしかして、ワゴンセールで売っていたのは、ブッ壊れていたカセットだった!?」と思うようになり、「しかし、店はもう閉店してしまったので、クレームがつけられない…」となり、ドン底気分になっていたところ、
「このゲームにはパスワード以外にも後2種類の保存方法がある…」
ということに望みをかけて、データレコーダーを持っている幼馴染(レイドックの彼w)の家にシャロムを持って、プレーしに行きました。
(私はディスクはおろか、データレコーダーも持っていなかったのです。テープレコーダーの代用はこれ以前の過去に悲しい想い出があったので、生涯使わないと決めていたりします)
そこで事情を説明し、1からプレーを付きあってもらい、テープレコーダーで試したところ…
「と、通った… 橋がかかった…」
…そうなのです。これはインターネットでの情報が盛んになってから確信したのですが、これは「バグ」のようなのです。
「テープレコーダー」、「ディスク」、もしくは「コナミのゲームを10倍楽しむカートリッジ」でセーブをしないとクリアができないゲームなのです。このお陰で当時の私は「シャロムは貧乏人にはクリアさせないゲーム」と言っていました。
現時点の私は先にも後にも、これ程「ヤラレた」ソフトはありませんでした。何せ「カセットのデフォルトの状態ではクリアができない」のですから…
【ラストの感動】
とまぁ、上ではかなりの酷評になってしまったものの、この糞フィーチャーを越えてから、ゲームはサクサクと進み、いよいよラストに入ろうとした辺りで、シナリオ上かなり泣ける展開になってきて、ゲームなどでこの方ホロリと来た事がなかった私なのですが、危なく泣きそうになりました(といっても残念ながら泣けませんでしたが(^^;)。
ラスボスとの戦い直前による、勇ましいBGM(これがまた初代魔城伝説のBGMだからファンなら感動ものです)でテンションを一気に上げてから、その直後に一気に文面とBGMが切ないものに変り、x-1負の係数テンションをかけて泣きに落す所は、正直感動以外のなにものでもないと思いました。
(最初はフザけている感じのシナリオから徐々にマジメなシナリオになり、最後に泣かせる…という遷移は非常にシームレスな感じに受け取れました)
この流れがなければ、このゲームはただのフザけただけの魔城伝説の名を汚したゲームだったのではないか…とすら個人的には思いました。
◇ ◇ ◇
結局、私にとってシャロムは上述の事件により佳作という見解になってしまっているのですが、ゲームとしては非常に良くできたゲームとは思っています。
しかし、「開発者はプレイヤーの立場になって作っていたのかは疑問符が付いてしまうなぁ…」とも思うところが多々あり、「当時としては非常に実験的なソフト、ある意味、豪気というか、ドラスティックなソフトだなぁ」とも思います。
コメント
No title
私も当時、パスワードで再開して持ち物がなくなる状況に絶望しました。でも、テープセーブを選択して、完了のメッセージが出たあとにパスワードを取ると、そのパスワードでは持ち物も残っていました(データレコーダはつながなくても可)。私はこの発見でクリアできました。
情報ありがとうございます!
はじめまして、アジのひらきさん。
このブログ書いているOKIです。
日記では上述のような事を書いていますが、実はこの記事を書いた後の1年後(2009年)に、Wikipediaにパスワードの生成バグについて回避する方法を誰かが書いてあるのを見て、驚いた事があります。(^^ゞ
(それから今までの10年間、試していないのですが…)
Wikipediaの記事によると、パスワードを表示する際にセーブ手順をキャンセルするのが正解っぽいのですが、アジのひらきさんのお話を鑑みると、Wikipediaに書いてある内容も微妙で、「何かしらのセーブ手順を選択したあとに、パスワードを表示する」が正解のような気がしてきました。
そのうち検証して久々にクリアしてみようかな…と一瞬思いましたが、お姫様パズルでグッタリしそうなので(アレは当時凄くキツかったです)、とりあえずネットに転がっているクリア動画見て満足する事にします。(^^ゞ
このブログ書いているOKIです。
日記では上述のような事を書いていますが、実はこの記事を書いた後の1年後(2009年)に、Wikipediaにパスワードの生成バグについて回避する方法を誰かが書いてあるのを見て、驚いた事があります。(^^ゞ
(それから今までの10年間、試していないのですが…)
Wikipediaの記事によると、パスワードを表示する際にセーブ手順をキャンセルするのが正解っぽいのですが、アジのひらきさんのお話を鑑みると、Wikipediaに書いてある内容も微妙で、「何かしらのセーブ手順を選択したあとに、パスワードを表示する」が正解のような気がしてきました。
そのうち検証して久々にクリアしてみようかな…と一瞬思いましたが、お姫様パズルでグッタリしそうなので(アレは当時凄くキツかったです)、とりあえずネットに転がっているクリア動画見て満足する事にします。(^^ゞ
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